全米不動産業者協会(NAR)は22日、4月の中古住宅販売件数（季節調整済み、年率換算ベース）を発表し、前月比1.9％減の414万戸に縮小したことを明らかにした（前年同月比で1.9％減）。市場予想（約423万戸）を下回っている。
　中古住宅の在庫量は4月末時点で、前月比9％増の121万戸（前年比では16.3％増）。現在の販売ペースで約3.5カ月分に相当し、3月末の3.2カ月分から増加した（需給バランスのとれていた通常の在庫状態は約6カ月分）。
　中古住宅の販売価格（中央値）は40万7600ドル。前年同月比で5.7％上昇し、「40万ドル」の大台を上回っていた昨年夏場の水準にほぼ戻った。
　NARチーフエコノミストのLawrence Yun氏は統計結果について「住宅販売は総じてほとんど変化が無かったが、市場に供給される住宅が増えたため、高級住宅市場では大幅な増加がみられた」とコメント。「住宅所有者にとっては、住宅価格が4月ベースで過去最高に達したことが非常に良いニュース。ただ、住宅在庫が増えているため、価格上昇のペースは鈍化するはず」との見解を示している。
　中古住宅販売（米国住宅販売市場の約90％）のデータを集計するNARは、約130万人の会員を持つ米不動産業界で最大の団体。会員は住宅用・商業用不動産のブローカー、不動産販売員、不動産管理者、不動産鑑定士、不動産カウンセラーなど不動産業界の関係者で構成されている。


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