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2024/09/13 10:59

モデルナ12%安、ワクチン販売不振で研究開発費を2割削減へ 無料記事

 12日のNY株式市場では、バイオテクノロジー企業のモデルナ(@MRNA/U)が前日比12.36%安の69.68ドルと急落して取引を終えた。ワクチン販売の不振を背景に研究開発費の削減を発表したが、投資家の懸念を和らげることが出来なかった格好。2023年11月以来の安値を記録している。
 同社はこの日、向こう4年間(25〜28年)にわたり、研究開発費を累計200億→160億ドル(↓20%)に削減する方針を発表した。24年の年間48億ドル(推定値)と比べ、25年には42億〜45億ドルにとどめ、26〜28年に計115億ドル(年38億ドル程度)へ抑制する。また、複数の医薬品開発を一時停止・終了し、損益分岐点達成の目標時期を従来の「26年」→「28年」に延期する方針も明らかにした。
 モデルナは先月、製品売上高の24年見通しを従来の「約40億ドル」から「30億〜35億ドル」に引き下げたばかり。今回の発表では、25年に「25〜35億ドル」と減収基調が続くと見込んだ。ただ、新製品の発売によって、26〜28年にかけて年平均成長率が25%超になると予想している。
 一部のブローカーは、今回の発表に否定的な反応。例えばリーリンクは「強気の見方を鎮め、財務状況の悪化を反映しているもの」と指摘し、「研究開発費の削減は時期的にあまりにも先のことで、業績を予測できないことを繰り返し証明してきた経営陣のいうことなど信じがたい」と非難した。また、ジェフリーズも「コスト削減の大部分は27年まで達成されず、収益化が28年まで遅れる」と述べている。


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