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2024/08/08 10:00

4Q下振れでスーパー・マイクロ20%安、一部ブローカーは格下げ 無料記事

 7日のNY株式市場では、サーバー・ストレージ大手のスーパー・マイクロ・コンピューター(@SMCI/U)が前日比20.14%安の492.70ドルと急落して取引を終えた。最新決算の下振れや、マージンの悪化傾向などが嫌気されている。
 前日引け後に発表された第4四半期(4〜6月)決算は、売上高が前年同期比142.95%増の53億819万ドル、純利益が同82.22%増の3億5272万ドルに拡大するという結果だが、売上高、調整後・希薄化後EPS(非GAAP、6.25ドル)はともに市場予想(それぞれ約53億1800万ドル、約8.25ドル)を下回った。マージンは悪化傾向。粗利益率が17.01→11.23%(↓5.78ポイント)、営業利益率が10.37→6.46%(↓3.91ポイント)に低下している。
 チャールズ・リャン社長兼最高経営責任者(CEO)は電話会議で、DLC液体冷却部品の不足が出荷の下振れにつながったこと(約8億ドルの売上高が7月にずれ込んだ)、DLC液体冷却部品のコスト急騰がマージン低下につながったこと――などに言及した。また、短期的な利益率への圧力が徐々に和らぎ、2025年度末までに利益率が通常範囲(粗利益率目標:14〜17%)に戻ると予想している。
 ただ、一部のブローカーは「様子見」の姿勢。バンク・オブ・アメリカは最新リポートで、投資判断を「バイ」→「ニュートラル」に引き下げ、目標株価を1090→700ドル(↓36%)に下方修正した。「今後数四半期はマージンが厳しくなる」との見方に基づくもの。AIによる長期的な期待はそのままだが、競争激化、液冷ラックを必要とする「Blackwell」GPUシステムの出荷遅延、部品の入手性に関する継続的な課題――などを乗り越えていく必要があるとの見解を示している。


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