全米不動産業者協会(NAR)は23日、6月の中古住宅販売件数（季節調整済み、年率換算ベース）を発表し、前月比5.4％減の389万戸に縮小したことを明らかにした（前年同月比で5.4％減）。減少傾向が続くなか、市場予想（約398万戸）を下回った形だ。
　中古住宅の在庫量は6月末時点で、前月比3.1％増の132万戸（前年比では23.4％増）。現在の販売ペースで約4.1カ月分に相当し、5月末の3.7カ月分から増加した（需給バランスのとれていた通常の在庫状態は約6カ月分）。
　中古住宅の販売価格（中央値）は42万6900ドル。前年同月比で4.1％上昇し、2カ月連続で過去最高値を更新した。
　NARチーフエコノミストのLawrence Yun氏は統計結果について「売り手市場から買い手市場への緩やかな移行がみられる」とコメント。物件が市場に出回る期間が長期化し、物件在庫が増えつつある点を指摘している。過去最高を記録した住宅価格についても「これ以上の大幅な上昇は考えにくい」と慎重な見方を示した。
　中古住宅販売（米国住宅販売市場の約90％）のデータを集計するNARは、約130万人の会員を持つ米不動産業界で最大の団体。会員は住宅用・商業用不動産のブローカー、不動産販売員、不動産管理者、不動産鑑定士、不動産カウンセラーなど不動産業界の関係者で構成されている。


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