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2025/12/04 08:37 NEW!!

米国株大引け概況(詳報): 続伸、雇用減で利下げ期待強まる 無料記事

 3日のNY株式市場は、ハイテク株の一角が利益確定売りに押される一方、景気敏感株の主導で買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比408.44ドル(0.86%)高の4万7882.90ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が40.42ポイント(0.17%)高の2万3454.09ポイントとそろって続伸して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、20.35ポイント(0.30%)高の6849.72ポイントと続伸で引けている。なお、小型株を代表するラッセル2000指数は、47.15ポイント(1.91%)高の2512.14ポイントと上げが大きかった。
 弱い労働データで利下げ期待が強まっていることが追い風。この日発表された11月のADP雇用統計では、民間雇用者数が前月比3万2000人減と予想外のマイナス成長へ転じた(市場予想:約1万人増)。市場参加者らは来週10日の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げが決定され、米経済に刺激が加えられると見込んでいる(「FedWatch」ツールによると同利下げ確率は約89%)。米国債が買われ、長期金利を代表する10年債利回りは4.06%(↓0.03ポイント)に低下。VIX指数(恐怖指数)は16.08(↓0.51)とさらに下がった。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が軒並み上昇。エネルギーや金融が1%余り上げたほか、資本財、一般消費財などのセクターが堅調だった。石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)が2.10%高、金融大手のウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が3.51%高、ゴールドマン・サックス(@GS/U)が2.62%高、農機大手のディア(@DE/U)が2.70%高、医療保険大手のユナイテッドヘルス(@UNH/U)が4.67%高と値を上げている。
 一方、情報技術と公益の2業種は下落。大型ハイテク株では電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が4.08%高と急伸する一方、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が2.50%安、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が1.03%安、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が0.71%安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が0.87%安と総じて弱含んだ(ただ、半導体関連は堅調でSOX指数は1.83%高)。マイクロソフトに関しては、テック系メディア「The Information」が「AI関連ソフトウェアの販売ノルマを削減した」と報じたことが嫌気されている。


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