4月30日のNY株式市場は、景気後退懸念による朝安後に押し目買いが入る展開。主要指標のダウ平均が前日比141.74ドル（0.35％）高の4万669.36ドルと7日続伸する一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が14.98ポイント（0.09％）安の1万7446.34ポイントと小反落で取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数は、前日比8.23ポイント（0.15％）高の5569.06ポイントと7日続伸で引けている。
　寄り付きで約2％急落したものの（場中で一時、ダウが1.92％安、ナスダックが2.87％安、S&P500が2.29％安まで下落）、その安値から回復基調に転じた。朝方は、第1四半期（1〜3月）のGDP成長率（年率換算）速報値が前期比0.3％減に落ち込み（市場予想：約0.2％減）、4月のADP雇用統計で雇用者数が6万2000人増と市場予想（約11万5000人増）を下回ったと発表されている。GDP成長率に関しては、（関税導入前の駆け込み需要で）輸入が41％増加したことが数値に歪みをもたらしたとの見方もあった。米国債は買われ、長期金利を代表する10年債利回りが4.16％（↓0.01ポイント）に低下したほか、市場心理を示すVIX指数（恐怖指数）は24.70（↑0.53）とほぼ横ばいだった（一時は28.17まで上昇）。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち7業種が上昇。ヘルスケア、資本財、生活必需品などのセクターが堅調だった。医薬品大手のイーライ・リリー(@LLY/U)が1.55％高、建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が0.61％高、小売大手のウォルマート(@WMT/U)が1.26％高、クレジットカード大手のマスターカード(@MA/U)が1.55％高と値を上げている。
　一方、エネルギーや公益、コミュニケーション、一般消費財の4業種は下落。原油先物が再び「60ドル」の大台を割れたことで、石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)が2.52％安、コノコフィリップス(@COP/U)が3.00％安と売られた。また、ハイテク大手はまちまち。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が0.61％高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が0.31％高とプラスに転じる銘柄がある一方、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が3.38％安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.58％安、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が0.98％安と値を下げている。



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