12日のNY株式市場は、大型ハイテク株に押し目買いが入る展開。主要指標のダウ平均は前日比82.55ドル（0.20％）安の4万1350.93ドルと小幅に3日続落する一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が212.35ポイント（1.22％）高の1万7648.45ポイントと反発して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、27.23ポイント（0.49％）高の5599.30ポイントと反発で引けている。
　2月の消費者物価指数(CPI)が下振れたことが支援材料。前月比↑0.2％、前年同月比↑2.8％にとどまり、ともに市場予想（それぞれ↑約0.3％、↑約2.9％）を下回った。コア指数も下振れ、インフレの上昇ペースが想定より緩やかだったことが市場に一定の安心感を与えている。関税政策の今後の動向もあり、インフレへの警戒感は依然くすぶるが、米国債やディフェンシブ銘柄が売られ、このところ売り込まれていたハイテク株を買う流れとなった。市場心理を示すVIX指数（恐怖指数）は24.23(↓2.69)に下がっている。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち6業種が上昇。大型ハイテク株を含む情報技術、コミュニケーション、一般消費財の3業種が1％余り買われた。GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が6.42％高、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が7.59％高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が2.29％高、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.87％高と値を上げている。また、他のAI関連銘柄にも買いが入り、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が7.40％高、ビッグデータ分析大手のパランティア・テクノロジーズ(@PLTR/U)が7.17％高、電力大手のヴィストラ(@VST/U)が6.61％高、発電設備大手のGEベルノバ(@GEV/U)が5.09％高と急伸した。
　一方、このところ堅調だったディフェンシブな生活必需品、ヘルスケアなど5業種は下落。小売大手のウォルマート(@WMT/U)が2.56％安、日用品大手のプロクター・アンド・ギャンブル(@PG/U)が2.74％安、スナック菓子大手のモンデリーズ・インターナショナル(@MDLZ/U)が4.23％安、製薬大手のブリストル・マイヤーズ・スクイブ(@BMY/U)が2.76％安と値を下げた。


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