今週のNY株式市場は、内外環境の安定で堅調な値動きが続きそうだ。
　外部要因では、イスラエルとイランが早期停戦で合意したことがプラス。これが好感される形で、一時1バレル＝78.4米ドルまで急騰した原油価格は足元で65米ドル近辺に下落した。また、予断を許さないものの「米国と主要貿易相手国の交渉が全体として進展している」と伝えられたことも相場を下支えする要因となっている。
　米国国内では、早期利下げの観測が再浮上したことが追い風。先週発表された重要経済指標が軒並み下振れる中、景気の減速感が強まったことが背景にある。現時点では「9月に利下げした後、年内にもう1 2回利下げする可能性がある」という見方が有力だ。
　ただ、相場にやや過熱感が出始める中にあって、今週発表される重要経済指標（6月のISM製造業景況指数や雇用統計など）の内容には注意を要する。雇用統計に関しては、非農業部門の新規雇用者数が11.5万人と前回（14万人）より減少する見通しだが（利下げを促す要因になり得るが）、予想と大きく異なった場合は利益確定の動きが膨らむ可能性もあろう。


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