16日のNY株式市場は、大型ハイテク株の軟調さが重しとなる展開。主要指標のダウ平均が前日比68.42ドル（0.16％）安の4万3153.13ドルと4営業日ぶりに小反落し、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が172.94ポイント（0.89％）安の1万9338.29ポイントと反落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、12.57ポイント（0.21％）安の5937.34ポイントと反落で引けている。
　決算発表シーズンが来週に本格化することを控え、様子見ムードがくすぶる状態。決算発表銘柄の値動きはまちまち。好決算でファウンドリー最大手の台湾積体電路製造（TSMC：@TSM/U）が3.86％高、金融大手のモルガン・スタンレー(@MS/U)が4.03％高と値を上げたものの、地銀大手のUSバンコープ(@USB/U)が5.64％安、医療保険大手のユナイテッドヘルス(@UNH/U)が6.04％安と急落している。金利は低下。ウォラーFRB理事が「データ次第で今年3〜4回の利下げをする可能性がある」と発言したことで、2年債利回りが4.23％（↓0.03ポイント）、10年債利回りが4.61％（↓0.04ポイント）に下げた。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち3業種が下落。大型ハイテク株を含む情報技術、コミュニケーション、一般消費財の3セクターが軟調だった。中国での「iPhone」販売苦戦が報じられたIT機器大手のアップル(@AAPL/U)が4.04％安と急落したほか、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が1.96％安、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が1.35％安、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が0.94％安、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が3.36％安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.20％安と値を下げている。ただ、TSMCの設備投資ガイダンスが上振れたため、アプライド・マテリアルズ(@AMAT/U)が4.54％上昇するなど、半導体装置銘柄は高かった。
　公益や金融のほか、景気動向に敏感な資本財、素材、エネルギーなど8業種は上昇。電力大手のコンステレーション・エナジー(@CEG/U)が4.81％高、ネクステラ・エナジー(@NEE/U)が3.00％高、農機大手のディア(@DE/U)が2.38％高、建機大手のキャタピラー(@CAT/U)が1.51％高と買われている。


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