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2019/09/10 08:55

大引け概況(詳報): ダウ4日続伸、ナスダックは続落 無料記事

 週明け9日のNY株式市場は、好悪材料が入り混じるなかで売り買いが交錯する展開。主要指標のダウ平均が前営業日比38.05ドル(0.14%)高の26835.51ポイントと4日続伸する一方、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数は15.64ポイント(0.19%)安の8087.44ポイントと小幅続落して取引を終えた。米中貿易協議の進展や追加利下げの期待などが引き続き支援材料だが、一部セクターの売りで相殺されている。
 S&P500全11業種のうち、ハイテクやヘルスケアなど6業種が売られる一方、エネルギーや金融など5業種が上昇した。エネルギー株については、原油先物の4日続伸が追い風。油田探査大手のシュルンベルジェ(@SLB/U)が5.94%高、石油・天然ガス開発大手のアパッチ(@APA/U)が5.82%高、同業のデボン・エナジー(@DVN/U)が5.48%高と値を上げた。素材関連も買われ、鉄鋼大手のUSスチール(@X/U)が7.37%高、スティール・ダイナミックス(@STLD/U)が5.77%高と上昇している。
 また、長期金利の上昇による利ザヤ改善の期待で金融株も高い。ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が2.48%高、バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が3.25%高、シティグループ(@C/U)が4.28%高と値を上げた。
 投資家心理の改善傾向が続くなか、数カ月にわたる下落トレンドが続いていた中小型のアパレル関連銘柄にも買い戻しの動きがみられる。女性用アパレル大手のLブランズ(@LB/U)が6.94%高、アパレル大手のギャップ(@GPS/U)が6.52%高、「マイケル・コース」を傘下に持つカプリ・ホールディングス(@CPRI/U)が5.99%高と値を上げた。7月の消費者信用残高(速報値、季節調整済み)が前月比(年率換算)で6.8%増加するなど、米消費の堅調さが確認できたこともプラス材料視された。
 一方、上昇トレンドが続いていた新興のクラウド関連銘柄は下げが目立つ。利益確定売りに押され、企業向けクラウドID管理サービスを手掛けるオクタ(@OKTA/U)が9.89%安、ビデオ会議アプリケーションを手がけるズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(@ZM/U)が7.91%安、チャットアプリ大手のスナップ(@SNAP/U)が7.88%安、画像共有サービス大手のピンタレスト(@PINS/U)が7.11%安と軒並み急落した。
 ヘルスケア株も下落。製薬大手のメルク(@MRK/U)が3.58%安、イーライリリー(@LLY/U)が2.61%安、アムジェン(@AMGN/U)が2.60%安、リジェネロン・ファーマシューティカルズ(@REGN/U)が4.45%安で引けた。「薬価抑制に関するニュースが次々と報じられる可能性がある」との観測が嫌気された。


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