今週のNY株式市場は、利下げ観測が強まる中で強含む流れとなろう。NY連銀のウィリアムズ総裁、サンフランシスコ連銀のデーリー総裁、米連邦準備制度理事会（FRB）のウォラー理事が軒並みハト派的なスタンスを示す中、12月の利下げ確率が大幅に上昇した格好だ。
　また、28日のブラックフライデーにも期待が高まる。足元の株高を背景に、富裕層の消費拡大が見込まれるためだ。関税効果によるインフレも現時点でそれほど顕著ではないことから、中低所得者の消費に対する逆風も限られよう。
　もっとも、AIに対する市場の見方が悲観的にシフトした点には注意を要する。「本尊」エヌビディアの決算が上振れたにもかかわらず、同銘柄の株価上昇は一時的にとどまり、割高感が意識される中で下落に転じた。昨日（25日）は半導体セクターを中心にハイテク全般が買い戻されたとは言え、AI関連銘柄に関する業績の先行き不透明感（巨額投資による収益性の悪化懸念）や株価の過熱感が完全に払しょくされたわけではないため、これらのマイナス材料が再び蒸し返される可能性もあろう。
　なお、今週27日（木）は感謝祭で休場、翌28日（金）は半日取引となる予定だ。


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