11日のNY株式市場は、もみ合いながら結局マイナス圏で終わる展開。主要指標のダウ平均が前日比478.23ドル（1.14％）安の4万1433.48ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が32.22ポイント（0.18％）安の1万7436.10ポイントとそろって続落して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、42.49ポイント（0.76％）安の5572.07ポイントと続落で引けている。
　「貿易戦争」の緊張が続くなか、成長懸念が引き続きくすぶる流れ。この日はトランプ大統領がカナダの鉄鋼・アルミ関税について、当初の25％でなく、50％を課すと発言したことが波紋を広げた（同警告は撤回されたが、結局25％完全の部分は12日に例外なく発動へ）。また、航空会社からのガイダンス引き下げなどで米消費の減速も警戒されている。市場心理を示すVIX指数（恐怖指数）は上下に大きく振れ、26.92(↓0.94)と高止まりした。
　セクター別では、S&P500全11業種がすべて下落。ディフェンシブな生活必需品やヘルスケアのほか、景気動向に敏感な資本財、エネルギーなどが幅広く軟調だった。飲料大手のペプシコ(@PEP/U)が2.51％安、日用品大手のプロクター・アンド・ギャンブル(@PG/U)が1.78％安、医薬品・医療機器大手のアボット・ラボラトリーズ(@ABT/U)が3.42％安、農機大手のディア(@DE/U)が2.72％安、石油大手のエクソン・モービル(@XOM/U)が2.36％安と値を下げている。
　消費関連銘柄も安い。ガイダンスを引き下げた航空大手のデルタ・エア・ラインズ(@DAL/U)が7.25％安と急落したほか、エンターテインメント大手のウォルト・ディズニー(@DIS/U)が5.03％安、ホテル大手のマリオット・インターナショナル(@MAR/U)が4.24％安と売り込まれた。
　一方、このところ下げが大きかった大型ハイテク株の一角は反発。電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が3.79％高、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が1.66％高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が1.29％高、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.05％高と強含んだ。


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