21日のNY株式市場では、医療保険大手のユナイテッドヘルス(@UNH/U)が前日比5.78％安の302.98ドルと急反落で取引を終えた。ブローカーの格下げや新たなネガティブ報道が嫌気されている。
　HSBCは最新リポートで、ユナイテッドヘルスに対する投資判断を「ホールド」→「リデュース」に引き下げた（目標株価は270ドルに設定）。経営トップが最近刷新されたにもかかわらず、「依然として利益成長に対するリスクに直面している」と分析。医療費の高騰、医薬品価格やオプタムRxへの逆風、メディケイド資金の削減の可能性――などが同社の業績回復への道のりを混乱させる可能性があると指摘している。
　この日はまた、新たなマイナス材料も浮上。英国のガーディアン紙は21日、情報筋や公的記録、裁判所の書類から得たデータを引用し、「本来治療が必要な患者が病院に入院して介護費用が高くなるのを防ぐため、ユナイテッドヘルスが老人ホームに数千ドルのボーナスを秘密裏に支払っていたもよう」と報じた。ユナイテッドヘルスにとって数百万ドルのコスト削減になったが、施設入居者の健康を危険にさらす可能性があったという。なお、ユナイテッドヘルス側は同告発を「虚偽」と否定している。


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