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2025/06/09 09:59

米国株週間相場見通し:底堅い展開か、米中の歩み寄り期待でセンチメント改善 無料記事

 今週のNY株式市場は、米国と中国の貿易交渉が進展するとの見方が強まる中で強含む展開となろう。
 マーケットのセンチメントは、先週末にかけて大きく改善。米中の首脳が電話会談を行ったことに続き、本日9日からベッセント財務長官と何立峰副首相がロンドンで交渉を開始することも決まったため、レアアースの問題などが解決に向かうとの期待が高まっている。また、先週末発表された経済指標の上振れにより(5月の雇用統計で、非農業部門雇用者が13.9万人増と予想を上回る)、景気不安が薄らいだことも追い風だ。これが好感される中、先週末のS&P500は6000ポイントの大台に乗せた(2月以来の高値)。
 もっとも、過度な楽観スタンスをとるべきではないとの見方もある。米中の貿易問題が一気に解決に向かうとは考えにくい上、景気の底堅さが利下げ観測を後退させる恐れがあるからだ。実際、先週末の米10年債利回りは4.5056%とかなり高い水準まで上昇した。今週予定されるFOMC(17-18日)では金利据え置きがコンセンサスだが、経済・政策金利の先行きについては参加メンバーのタカ派的な見通しが目立つことになろう。
 また、今週発表される5月のインフレ指標(CPI・PPIなど)にも注意を要する。関税効果もあって前回から上昇するとみられているため、大きく上振れた場合は投資センチメントを一時的に冷え込ませる可能性もあろう。


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