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2025/06/09 08:54

米国株大引け概況(詳報): 反発、堅調な雇用統計で景気懸念が後退 無料記事

 先週末6日のNY株式市場は、堅調な労働指標が好感される展開。主要指標のダウ平均が前日比443.13ドル(1.05%)高の4万2762.87ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が231.50ポイント(1.20%)高の1万9529.95ポイントとそろって反発して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、61.06ポイント(1.03%)高の6000.36ポイントと反発して終了。「6000ポイント」の大台突破は今年2月下旬以来となる。
 景気減速への過度な懸念が後退する流れ。この日発表された5月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比13万9000万人増と前月改定値(約14万7000人増)から鈍化したが、市場予想(約12万6000人増)を上回る結果だった。失業率は4.2%と横ばいで、平均時給は前月比0.4%増と市場予想(約0.3%増)を上回っている。米中貿易摩擦に関してもやや進展。トランプ大統領はこの日午後、米国と中国の代表者が翌週月曜日(9日)にロンドンで協議を行うと発表した。
 米国債は売られ、長期金利を代表する10年債利回りは4.51%(↑0.12ポイント)に急上昇した。一方、市場心理を示すVIX指数(恐怖指数)は16.77(↓1.71)に一段と下がっている。
 セクター別では、S&P500全11業種が全て上昇。ディフェンシブな生活必需品や公益が小幅な伸びだったものの、エネルギーや金融、大型ハイテク株を含むコミュニケーションや一般消費財などの幅広いセクターが買われた。前日に急落した電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が3.67%高と反発したほか、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が2.72%高、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が3.25%高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が1.91%高、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.64%高と値を上げている。
 他の個別動向では、一部の決算発表銘柄が安い。半導体大手のブロードコム(@AVGO/U)が5.00%安、ヨガウエア大手のルルレモン・アスレティカ(@LULU/U)が19.80%安、クラウド型電子署名サービスを提供するドキュサイン(@DOCU/U)が18.97%安と売り込まれた。


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