詳細
検索 (期間指定)
期間

2025/05/08 08:36

米国株大引け概況(詳報): 反発、終盤に半導体銘柄が上昇 無料記事

 7日のNY株式市場は、「トランプ関税」への懸念後退が続くなかで堅調な展開。主要指標のダウ平均が前日比284.97ドル(0.70%)高の4万1113.97ドル、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が48.50ポイント(0.27%)高の1万7738.16ポイントとそろって反発して取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、24.37ポイント(0.43%)高の5631.28ポイントと反発して引けている。
 連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表までもみ合う動きが続いたが、終盤にかけて半導体銘柄を中心に買われた。米連邦準備制度理事会(FRB)は市場予想通り政策金利を「4.25〜4.50%」で据え置き、様子見姿勢を保ったものの、◆中国の金融緩和が発表されたこと、◆米国と中国の代表者が今週にスイスで会談すること、◆トランプ政権がバイデン政権時のAIチップ輸出制限策を撤廃する計画であること――などがプラス材料視されている。米国債も買われ、長期金利を代表する10年債利回りが4.27%(↓0.02ポイント)に低下し、市場心理を示すVIX指数(恐怖指数)も23.55(↓1.21)と低下基調だった。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が上昇。大型ハイテク株を含む一般消費財や情報技術のほか、ヘルスケアや金融など幅広いセクターが堅調だった。前述したAIチップの規制緩和期待で、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が3.10%高、アドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が1.76%高と買われたほか、モバイル半導体大手のクアルコム(@QCOM/U)が3.15%高、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が2.62%高と値を上げている(SOX指数は1.74%高)。このほか、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が2.00%高、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が1.62%高、エンターテインメント大手のウォルト・ディズニー(@DIS/U)が10.76%高と上昇した。
 一方、コミュニケーションや素材など3業種は逆行安。IT機器大手アップル(@AAPL/U)の幹部がブラウザにAI検索エンジンを導入する考えを示したことを受けてネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が7.26%安と急落した(アップル株も1.14%安)。また、鉱山開発大手のフリーポート・マクモラン(@FCX/U)が2.37%安、産金大手のニューモント(@NEM/U)が1.14%安と値を下げている。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース