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2019/09/17 08:25

大引け概況(詳報): 下落、中東の地政学リスクが高まる 無料記事

 週明け16日のNY株式市場は、中東情勢の悪化を受けて弱含む展開。主要指標のダウ平均が前営業日比142.70ドル(0.52%)安の27076.82ドルと9営業日ぶりに反落したほか、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数も売られ、23.17ポイント(0.28%)安の8153.54ポイントと続落して取引を終えた。
 サウジアラビアの石油施設が週末14日に攻撃を受けたため、石油価格が急騰したことによる世界経済への影響が懸念された。WTI先物が急反発し、前営業日比14.7%高の1バレル62.90ドルに上昇している(なお、原油の供給不安を和らげるため、トランプ大統領は石油備蓄の放出を承認した)。
 S&P500全11業種のうち、一般消費財や生活必需品など8業種が下落した(3業種は上昇)。個別では、航空やクルーズなど燃油費の増加が逆風となる銘柄の売りが目立つ。航空大手のアメリカン・エアラインズ・グループ(@AAL/U)が7.28%安、デルタ・エア・ラインズ(@DAL/U)が1.57%安、クルーズ船大手のカーニバル・コーポレーション(@CCL/U)が3.22%安と値を下げた。
 輸送費の増加につながることが警戒され、小売銘柄も下落。ウォルマート(@WMT/U)が1.58%安、ダラー・ゼネラル(@DG/U)が2.92%安、ダラー・ツリー(@DLTR/U)が2.92%安、TJX カンパニー(@TJX/U)が2.03%安と値を下げた。
 一方、原油急騰でエネルギー銘柄は急伸。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ1.50%、2.16%ずつ上昇したほか、コノコフィリップス(@COP/U)が9.05%高、EOGリソーシズ(@EOG/U)が7.87%高、デボン・エナジー(@DVN/U)が12.17%高と軒並み買われた。油田サービス銘柄も値を上げ、シュルンベルジェ(@SLB/U)とハリバートン(@HAL/U)がそれぞれ5.30%、10.95%ずつ上昇した。


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