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2019/11/07 08:37

大引け概況(詳報): もみ合い、米中協議にらみ様子見 無料記事

 6日のNY株式市場は、米中通商交渉の動向を気にしながらもみ合う展開。主要指標のダウ平均が前日比0.07ドル(0.00%)安の27492.56ドルとほぼ横ばいにとどまり、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が24.05ポイント(0.29%)安の8410.63ポイントと小反落して取引を終えた。一方、機関投資家がベンチマークとしているS&P500指数は、2.16ポイント(0.07%)高の3076.78ポイントと小反発している。
 米中通商協議の「第1段階の合意」を巡り、市場では期待と不安が入り混じる状態。米中両国が合意内容や調印式開催地に関する協議を続けるなか、ロイター通信が米政府高官筋の話として「署名が12月にずれ込む可能性がある」と報じたことが上値を重くした。ただ、「最終的には合意する」との期待があるほか、企業決算や経済指標など国内要因は想定より良好であるため、大きく売り込む動きもみられない。
 S&P500全11業種のうち7業種が上昇。ヘルスケアや生活必需品などディフェンシブセクターが底堅かった。ヘルスケアに関しては、前日引け後やこの日の寄り前に好決算を発表した銘柄が軒並み上昇。総合ヘルスケア大手のCVSヘルス(@CVS/U)が5.36%高、医療保険大手のヒューマナ(@HUM/U)が3.46%高、人工透析サービス大手のダヴィータ(@DVA/U)が12.92%高と値を上げている。生活必需品でも、日用品大手のプロクター&ギャンブル(@PG/U)や飲料大手のコカ・コーラ・カンパニー(@KO/U)がそれぞれ1.19%、0.72%ずつ上昇した。
 一方、エネルギーは下げが目立つ。原油在庫の増加で原油先物が下落するなか、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が2.19%安、EOGリソーシズ(@EOG/U)が3.50%安、石油サービス大手のシュルンベルジェ(@SLB/U)が3.16%安と売られた。
 他の個別動向では、PC・プリンター大手のHPインク(@HPQ/U)が6.36%高と急伸(場中では一時17.77%高まで上昇)。「ゼロックス(@XRX/U)が現金と株式を組み合わせてHPを買収提案することを検討しているもよう」と報じられたことが刺激材料となった(ただ、HPの企業価値がゼロックスの3倍以上にのぼるなど「実現に向けたハードルが高い」との見方もあり、引けにかけては上げ幅を縮小している)。



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