12日のNY株式市場は、好調な地合いを継いで買われる展開。主要指標のダウ平均は7日続伸し、前日比45.41ドル（0.17％）高の2万7182.45ドルで引けた。ハイテク銘柄の比率が高いナスダック総合指数も続伸し、24.79ポイント（0.30％）高の8194.47ポイントで終了している。
　米中貿易摩擦を巡り、両国が歩み寄りの姿勢を見せたことが追い風。トランプ大統領は前日夜、2500億ドル分の中国製品に対する追加関税引き上げ（25→30％）について、予定していた10月1日から15日に延期すると表明した。一方、中国側も12日、米国産農産物の輸入手続きを再開すると発表。前日には、米国製品のうち16品目を報復関税の対象から外すことも明らかにしていた。
　欧州の金融緩和策も支援材料。欧州中央銀行（ECB）は同日、11月から月200億ユーロ相当の債券を購入することや、預金金利を0.1ポイント引き下げてマイナス0.5％にすることなどを発表した。
　セクター別では、素材の上げが目立つ。工業用素材・事務用品大手のスリーエム(@MMM/U)が1.49％上昇したほか、鉱業大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が2.88％高、アルミ大手のアルコア(@AA/U)が1.71％高、航空宇宙・自動車産業向けアルミ合金のアーコニック(@ARNC/U)が0.46％高と買われた。
　一般消費財も高い。Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.13％上昇したのをはじめ、スポーツ用品大手のナイキ(@NKE/U)が1.06％高、ファストフード大手のマクドナルド(@MCD/U)が0.93％高、小売り大手のウォルマート（@WMT/U）が0.78％高と値を上げている。
　一方、ドラッグストア大手のウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(@WBA/U)は4.31％安の55.56ドルと急落。ドイツ銀行がカバレッジを再開するにあたり、投資判断を「セル」（目標株価は53ドル）に設定しことが逆風だ。


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