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2019/12/09 08:28

大引け概況(詳報): 3日続伸、好調な雇用統計が追い風 無料記事

 先週末6日のNY株式市場は、景気指標の上振れでリスク選好が強まる展開。主要指標のダウ平均が前日比337.27ドル(1.22%)高の28015.06ドル、ナスダック総合指数が85.83ポイント(1.00%)高の8656.53ポイントとそろって3日続伸して取引を終えた。
 好調な雇用状況を確認できたことで、米景気の先行きを楽観する見方が広がった。この日発表された11月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比26万6000人増え、市場予想(約18万人増)を大幅に上回っている(9、10月分も上方修正)。平均時給の伸びが前月比0.2%増と市場予想(約0.3%増)に届かなかったが、失業率は3.5%に低下した(市場予想:約3.6%)。また、12月のミシガン大学消費者マインド指数も99.2に上昇。市場予想(約97)を上回り、足元の消費堅調を裏付けた。
 米中通商協議についてもやや楽観論が広がる。米農産品の一部(豚肉、大豆)について、中国側が追加関税の免除継続を発表したことが「歩み寄りの姿勢」と受け止められた。
 S&P500全11業種のうち、公益を除く10業種がすべて上昇。エネルギーや資本財、素材など景気循環セクターの上げが目立った。石油大手のコノコフィリップス(@COP/U)が3.56%高、EOGリソーシズ(@EOG/U)が4.77%高、石油サービスのハリバートン(@HAL/U)が4.25%高、航空機大手のボーイング(@BA/U)が2.43%高、工業用素材大手のスリーエム(@MMM/U)が4.32%高、鉄鋼大手のUSスチール(@X/U)が4.58%高と買われている。
 金融セクターも高い。10年債利回りの上昇で利ザヤの拡大が期待され、銀行大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)がそれぞれ1.49%、1.75%ずつ上昇した。
 情報技術セクターも総じて堅調。IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が1.93%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.21%高、ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)が1.48%高と値を上げている。半導体関連も買われ、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が2.81%高、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が1.64%高、半導体設備大手のラムリサーチ(@LRCX/U)が1.90%高で引けた。


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