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2019/12/02 09:48

週間相場見通し:売り買い交錯か 無料記事

 今週のNY株式市場は、好悪材料が入り混じる中で揉み合う展開か。

 ネガティブな材料としては、米中通商協議に対する先行き不透明感が挙げられる。トランプ大統領が「香港人権・民主主義法案」を承認したことに対し、中国側が強く反発しているためだ。双方の通商担当者は12月15日の追加関税比率引き上げを避けたい点で一致しているとはいえ、香港情勢によっては対立の焦点が「通商」から「政治・イデオロギー」にシフトする懸念は残る。中国側は現時点で具体的な報復措置を発表していないものの(即座に実施されないとの見方が有力)、通商協議に与える影響を注視する必要があろう。

 一方、ポジティブな材料としては、米国経済が底固く推移していることが挙げられる。10月の消費支出が前月比0.3%増と前月(0.2%増)から上向いたほか、11月27日に公表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)では製造業に改善の兆しが見られる。今週発表される11月のISM製造業景況指数や雇用統計についても、前月から改善すると予想されており、よほど大きく下振れない限り米経済に対する信頼感が後退することはないだろう。

 また、米消費の堅調さも下支え要因となる。セールスフォース・ドット・コムによれば、今年のブラックフライデーはオンライン売上高が前年比で16%増の74億ドルに伸びる見通し。12月2日のサイバーマンデーも良好な内容が予想されているため、本格化する米クリスマス商戦への期待感が一段と高まることとなろう。


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