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2019/12/04 08:35

大引け概況(詳報): 3日続落、米中合意への期待が薄らぐ 無料記事

 3日のNY株式市場は、米中合意の先送り懸念が浮上するなかで売られる展開。主要指標のダウ平均が前日比280.23ドル(1.01%)安の27502.81ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が47.34ポイント(0.55%)安の8520.64ポイントとそろって3日続落して取引を終えた。
 トランプ大統領がNATO首脳会議に出席するために訪れたロンドンで、「中国との貿易合意を2020年の大統領選後まで先送りする可能性」を示唆したことが投資家心理を悪化させた。交渉戦術の可能性があるとの見方で中盤からやや買い戻されたものの、「第1段階の合意」の成立や12月15日の追加関税措置について不確実性が残っていることは確かであるため、プラス圏を回復するには至っていない。ブラジル・アルゼンチンの鉄鋼・アルミに対する追加関税を復活させたこと、仏デジタル税への対抗措置としてチーズなど一部の仏製品に最大100%の関税を検討していること――など、貿易問題を巡る摩擦拡大も警戒されている。
 S&P500全11業種のうち、RIETや公益を除く9業種が軒並み下落。米中合意の早期締結期待がやや後退するなか、エネルギーや資本財などの景気循環セクターや半導体関連銘柄を中心に売りが膨らんだ。石油大手のEOGリソーシズ(@EOG/U)が2.84%安、石油サービスのシュルンベルジェ(@SLB/U)が3.77%安、鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が4.63%安、鉄鋼大手のUSスチール(@X/U)が3.88%安と下落している。半導体関連では、業界大手のインテル(@INTC/U)が2.76%安、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が2.50%安、半導体設備大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)が2.40%安と値を下げている。
 一方、中小型のソフトウェア銘柄は底堅い。他のセクターと同様に朝方は売られたものの、買い戻されてプラス圏に転じたものが散見された。ECサイト構築支援サービスを手がけるショッピファイ(@SHOP/U)が5.99%高、クラウドセキュリティを手掛けるゼットスケーラー(@ZS/U)が3.39%高、コラボレーションツール開発のアトラシアン(@TEAM/U)が2.24%高と値を上げている。


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