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2020/03/12 08:48

大引け概況(詳報):急反落、ダウ1464ドル安 無料記事

 11日のNY株式市場は、新型肺炎の感染拡大が深刻化する中で大きく売られる展開。主要指標のダウ平均が前日比1464.94ドル(5.86%)安の2万3553.22ドル、ナスダック総合指数が392.20ポイント(4.70%)安の7952.05ポイントとそろって急反落して引けた。
 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長はこの日、新型コロナウイルスについて「パンデミックに相当する」と表明した。約120カ国・地域に広がり、感染者数が合計で12万人を超えている。
 トランプ政権による財政刺激策を巡る不透明感も重荷。ムニューシン財務長官は納税期限の延長や給与税を免除する方針などを発表したが、同税は米社会保障制度の大きな財源であることから「今後の議会審議が難航する可能性が高い」と懸念された。
 リスク回避ムードが強まる中、ダウ平均を構成する30銘柄がすべて下落したほか、S&P500指数を構成する11業種が全面安。なかでも資本財の下げが目立つ。2月の純受注がマイナスに陥った航空機大手のボーイング(@BA/U)が18.15%安と急落したのをはじめ、多国籍企業のユナイテッド・テクノロジーズ(@UTX/U)が9.94%安、防衛システム大手のレイセオン(@RTN/U)が9.51%安、コングロマリットのゼネラル・エレクトリック(@GE/U)が7.23%安に沈んだ。
 金融も安い。シティグループ(@C/U)が8.62%下落したほか、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が7.84%安、ゴールドマン・サックス(@GS/U)が6.76%安、ジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が4.71%安と値を下げている。
 一方、バイオ医薬品大手のギリアド・サイエンシズ(@GILD/U)は1.88%高。開発中の抗ウイルス薬「レムデシビル」に関し、新型肺炎の治療薬として期待が高まっていることが追い風だ。


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