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2020/03/16 08:40

大引け概況(詳報): 急反発、新型コロナ対策の期待で買われる 無料記事

 先週末15日のNY株式市場は、世界経済の先行き不安がくすぶるものの、新型コロナウイルスへの対策が進むとの期待で買い戻される展開。主要指標のダウ平均が前日比1985.00ドル(9.36%)高の23185.62ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が673.07ポイント(9.35%)高の7874.88ポイントとそろって急反発で取引を終えた。ダウの上げ幅は過去最大を記録している(上昇率は2008年10月以来の大きさ)。
 トランプ大統領が午後に国家非常事態を宣言したことで、米政府の新型コロナ対策が本格化するとの期待が高まった格好。検査や治療の拡充に向けて最大500億ドルの支出が可能になったほか、学生ローンの利払い免除や原油戦略備蓄の買い増しなどを打ち出したことが好感されている。非常事態宣言の発令前は前日終値近辺まで戻り売りに押される場面もみられたが、引け際30分で買い戻しが急速に進んだ。
 S&P500全11業種がすべて上昇。なかでも大型ハイテク株の値上がりが目立った。IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が14.22%高、IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が11.98%高、検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が9.24%高、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が10.23%高、ソフトウェア大手のアドビ(@ADBE/U)が17.72%高と買われている。
 金融セクターも急上昇。銀行大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が18.01%高、バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が17.80%高、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が13.57%高と急騰した。証券大手も値を上げ、モルガン・スタンレー(@MS/U)とゴールドマン・サックス(@GS/U)もそれぞれ19.77%、17.58%ずつ上昇している。世界各国の中央銀行が軒並み金融緩和策を打ち出したことに加え、株価が急伸したことで(債券は下落)、長期金利利回りの上昇に伴い利ザヤ縮小の懸念が薄らいだ。


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