詳細
検索 (期間指定)
期間

2020/03/10 08:33

大引け概況(詳報): ダウ2013ドル安、下げ幅は過去最大 無料記事

 週明け9日のNY株式市場は、新型コロナウイルス懸念と原油安ショックで売り一色の展開。主要指標のダウ平均が前営業日比2013.76ドル(7.79%)安の23851.02ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が624.94ポイント(7.29%)安の7950.68ポイントとそろって大幅続落で取引を終えた(ダウの下げ幅は過去最大を記録している)。機関投資家がベンチマークとしているS&P500指数も7.60%売られ、主要3指数が軒並み7%超の下落を演じた格好だ。
 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、世界経済の景気後退懸念が強まっているほか、原油安ショックも投資家心理を一段と悪化させた。朝方は寄り付き後すぐにS&P500が前営業日比7%安と売り込まれたため、2008年の金融危機以来初めて「サーキットブレーカー」が発動。株式の売買が15分間止まった。市場の不安心理を表すVIX指数は一時的に約60(↑40%超)まで急上昇している。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて下落。なかでもエネルギーセクターが約20%安と下げが大きい。「OPECプラス」の協調減産体制が崩れるなか、原油価格が一時30%超の下落を演じたため、米エネルギー企業を巡ってレイオフやデフォルトなどの恐れが浮上したことがマイナス材料だ。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ12.22%、15.37%ずつ下落したほか、コノコフィリップス(@COP/U)が24.84%安、EOGリソーシズ(@EOG/U)が32.01%安、石油サービスのシュルンベルジェ(@SLB/U)が27.42%安、ハリバートン(@HAL/U)が37.64%安で引けた。
 金融セクターも約11%安と下げが目立つ。安全資産への資金逃避が続くなか、10年債利回りが一時0.31%と過去最低を更新したことで、利ザヤの悪化懸念が強まりつつある。銀行大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が13.55%、14.70%ずつ下落したほか、シティグループ(@C/U)が16.17%安、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が12.43%安と急落した。
 新型コロナウイルスの感染拡大が痛手となる銘柄も引き続き安い。クルーズ船大手のロイヤル・カリビアン・クルーズ(@RCL/U)が25.75%安、カーニバル・コーポレーション(@CCL/U)が19.93%安、ライブ・エンターテイメント大手のライブ・ネーション・エンターテインメント(@LYV/U)が10.83%安と下落した。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース