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2020/03/11 08:44

大引け概況(詳報): 急反発、景気対策期待で買われる 無料記事

 10日のNY株式市場は、ダウ平均の下げ幅が過去最大を記録した前日から一転、ハイテク株を中心に買い戻される展開。主要指標のダウ平均が前日比1167.14ドル(4.89%)高の25018.16ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が393.58ポイント(4.95%)高の8344.25ポイントと急反発して取引を終えた。
 米景気刺激策の動きが追い風。新型コロナウイルスの悪影響を緩和するため、トランプ大統領は昨晩、「所得税の減税と時給労働者の支援を望む」「航空、クルーズ船、海運などの業界を保護したい」などと述べた。ホワイトハウス関係者の話として「具体的な計画は今のところない」とも報じられているが、ムニューシン財務長官は「“何か”を成し遂げるという超党派的な関心があると思う」と楽観的な見方を示している。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて上昇。なかでもIT・ネット銘柄の買い戻しが目立つ。IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が6.84%高、IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が7.20%高、Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が5.07%高、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が5.13%高と値を上げた。ソフトウェア大手のアドビ(@ADBE/U)や顧客管理ソフト大手のセールスフォース・ドットコム(@CRM/U)もそれぞれ8.70%、6.70%ずつ上昇している。
 このところ新型コロナウイルスの逆風で急落していた航空、クルーズ船などの銘柄も支援策の期待で反発。航空大手のアメリカン・エアラインズ・グループ(@AAL/U)が15.25%高、デルタ・エア・ラインズ(@DAL/U)が4.48%高、クルーズ船運営のカーニバル・コーポレーション(@CCL/U)が10.49%高で引けた。
 前日に記録的な急落を演じたエネルギー株も上昇。原油先物が10%上昇したことを受け、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ3.70%、5.34%ずつ値を上げたほか、EOGリソーシズ(@EOG/U)が10.64%高、油田サービスのシュルンベルジェ(@SLB/U)が5.08%高と買われている。「OPECプラス」で減産拡大交渉が決裂したものの、「いったん拒否したロシア側が協議再開に関心を示している」と報じられたことが支援材料だ。


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