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2020/01/27 11:27

FRBのバランスシート動向に注目集まる、FOMCは28〜29日 無料記事

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界経済の成長減速が警戒されるなか、米金融当局の政策動向に改めて注目が集まりつつある。有力メディアのCNBCによると、今週28〜29日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)では、“中立的な”金融政策(現行金利:1.50〜1.75%)を維持することが見込まれる一方、バランスシートの動向などが焦点になっているという。
 米連邦準備理事会(FRB)は昨年10月、同年9月中旬に短期金融市場で混乱が生じたことを踏まえ、資金不足の解消に向けて米国財務省短期証券(TB:Treasury bills、短期国債)の購入を始めると正式発表していた。同決定は、4兆ドル近くまで縮小させたバランスシートを再び拡大させる措置。2020年・第2四半期まで購入を継続する考えを示していた。多数のトレーダーは、「市場に流動性を供給する同プログラムが投資家を株式市場に誘導している」との見解を示している。
 ただ、23日付のウォールストリート・ジャーナルによると、FRBは同日、「22日時点でバランスシートの総額が4兆1500億ドルにとどまり、前週比で299億ドル減少した」と発表した。NY連銀がレポ取引による資金供給を継続しているものの、満期を迎えて償還されたものを含めると、市場に注入した流動性の残高がやや減った格好という。
 FRBは金融危機のあった08年以降、量的緩和(QE)によって自身の総資産を約1兆ドルから4兆5000億ドルまで膨らませた経緯がある。14年に量的緩和を終了し、18年からは資産の縮小に舵を切っていたが、米景気の減速を受け、19年7月に資産縮小計画を終了していた。


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