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2021/05/18 08:28

米国株大引け概況(詳報): 反落、インフレ懸念くすぶる 無料記事

 週明け17日のNY株式市場は、ハイテク銘柄を中心にやや軟調な展開。主要指標のダウ平均が前営業日比54.34ドル(0.16%)安の3万4327.79ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が50.93ポイント(0.38%)安の1万3379.05ポイントとそろって反落して取引を終えた。ただ、小型株を代表するラッセル2000は、0.11%高の2227.12ポイントと強含んだ。
 特段の新規材料が出たわけではないものの、ハイテク株・成長株を売り、景気敏感株・バリュー株を買う動きに回帰。この日発表された5月・NY連銀製造業景気指数は24.3(前月比↓2.0ポイント)に低下したが、市場予想(約23.9)を上回り、仕入価格指数や販売価格指数が高水準をつけている。インフレ懸念がくすぶるなか、長期金利を代表する10年債利回りが1.65%(↑0.02ポイント)とやや上昇した。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち、コミュニケーションや情報技術など8業種が下落。電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が2.19%下落したほか、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が0.93%安、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.20%安と弱含んだ。半導体関連も売られ、代表銘柄で構成されるSOX指数が0.90%安となっている。
 この日は、通信キャリア大手エイ ティ アンド ティ(@T/U)が傘下ワーナー・メディアを分離し、メディア大手ディスカバリー(@DISCA/U))と合併させると発表したことが話題に上った。ただ、株価はそれぞれ2.70%、5.05%ずつ下落。当初急伸していたが、その後に戻り売りに押されている。ネットフリックス(@NFLX/U)やウォルト・ディズニー(@DIS/U)とのストリーミング戦争が激化すると予想されるなか、競合のコムキャスト(@CMCSA/U)やチャーター・コミュニケーションズ(@CHTR/U)もそれぞれ5.50%安、3.31%安と売られた。
 一方、景気敏感株・バリュー株は底堅い。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ2.34%、1.22%ずつ上昇したほか、油田探査大手のシュルンベルジェ(@SLB/U)が3.78%高、鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が4.47%高、カナダ産金大手のバリック・ゴールド(@GOLD/U)が5.20%高、米産金大手のニューモント(@NEM/U)が4.59%高と値を上げている。


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