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2021/07/12 10:25

米国株週間相場見通し:もみ合いか 無料記事

今週のNY株式市場は、米景気の先行き不透明感と企業業績の改善期待による綱引きで揉み合う展開が予想される。
 このところの市場では、景気回復観測に対する疑念が出始めている。先週発表された主要経済指標で、芳しくない結果が相次いだため。6月のマークイットサービス業PMIや同ISM非製造業景況指数、週間新規失業保険申請件数などは、軒並み市場予想より悪い内容だった。また、コロナに対する見方が悪化したことも景気の先行き不透明感を強める要因。ワクチン接種の進捗で抑え込みに成功したと思われていたが、米国や欧州をはじめとする世界各地でデルタ株の感染が急増する状態になったためだ。こうしたなか、今週発表される米国の経済指標(6月のCPIや小売売上高、ベージュブックなど)や中国の経済指標(第2四半期GDP成長率など)に対する警戒感が高まりつつある。
 景気不安を反映してか、長期債利回りも低水準にある。先週は中国景気不安と相まって一時1.25%まで急低下する場面が見られた。さすがに先週末は「過度な景気懸念が一巡した」として1.35%まで戻し、株式市場の上昇(主要3指数が軒並み最高値を更新)をもたらしたのだが、景気不安が完全に払しょくされた水準とはいいがたい。
 一方で、企業業績の改善期待は相場の下支え要因になる。今週から本格化する主要企業の第2四半期決算では、S&P500指数構成銘柄の予想増益率が前年同期比66%と高い水準が見込まれている。


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