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2021/04/12 09:26

週間相場見通し:底堅い展開か 無料記事

 今週のNY市場は、良好な地合いを受け継いで下値の堅い値動きとなろう。
 このところの投資センチメントは安定している。中でも、米景気の先行き見通しが明るいことは安心材料。3月のISM製造業景況指数やマークイットサービス業PMIなどがいずれも上振れたうえ、今週発表される3月の鉱工業生産や小売売上高も高い伸びが見込まれる状態だ。
 経済指標の上振れが相次いでいるにもかかわらず、長期金利の上昇が一服していることもプラス。◆FOMC議事録(3月分)で金融緩和スタンスが改めて確認されたこと、◆パウエルFRB議長が積極的な金融支援を継続するスタンスを示したことーーなどが好感され、先週末の米10年債金利は(同日発表された3月生産者物価指数=PPIが大きく上振れたにもかかわらず)1.66%台で推移、3月30日の1.77%から約0.11ポイント低下している。
 さらに、恐怖指数と呼ばれるVIX指数が低水準にあることも市場参加者の安心感を示す動きだ。先週末時点の同指数は、20年初(コロナ前)水準の16.69ポイントまで低下した。
 また、今週から発表が本格化する主要銘柄の1 3月期決算にも期待が強まりつつある。S&P500構成銘柄の予想増益率は、年初の15%前後から24%まで上向いた。景気見通しが強まる中、4-6月期ガイダンス(自社見通し)が上振れる可能性も高まってきた。
 もっとも、相場が一本調子で上昇していくかどうかは不明。景気見通しがこれほど良くなっているだけに、このまま長期金利の低下が続くとは考えにくく、その動向にマーケットが左右される可能性があるからだ。


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