2021/05/17 10:00
米国株週間相場見通し:売り買い交錯か
今週のNY株式市場は、景気回復期待とインフレ懸念による綱引き状態が続く中、全体として不安定な値動きが予想される。
米景気に対する見方は楽観的なものに傾きはじめた。米国ではワクチン接種が加速するなか(2回目の接種から2週間経過した場合に、外出時のマスク着用が原則不要になるなか)、サービス業などの回復期待も大きく高まっている。
もっとも、物価上昇によるインフレ懸念が台頭していることには注意が必要だ。先週発表された4月の消費者物価指数CPIや生産者物価指数PPIは、そろって予想を大きく上回る水準。週末は4月小売売上高や5月のミシガン消費者マインド指数(速報値)が下振れたことで、米長期金利の上昇が一服したものの(10年国債利回りは1.628%)、先週は一時1.7%台を突破する場面がみられるなど、なお予断を許さない状況だ。市場はFRBが低金利長期化スタンスを堅持するかどうかに不安を持っているため、19日に発表されるFOMC議事録(4月27 28日分)の内容に警戒感が高まろう。
こうしたなか、市場センチメントも不安定な状況が続く可能性がある。恐怖指数と呼ばれるVIXは先週一時25ポイントを上回り、今年3月上旬以来の高水準を記録する場面がみられた。週末こそ18ポイントに低下したが、市場の警戒感が完全に払しょくされたとはいいがたい。いずれにせよ、米長期金利の動向には注目だ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
米景気に対する見方は楽観的なものに傾きはじめた。米国ではワクチン接種が加速するなか(2回目の接種から2週間経過した場合に、外出時のマスク着用が原則不要になるなか)、サービス業などの回復期待も大きく高まっている。
もっとも、物価上昇によるインフレ懸念が台頭していることには注意が必要だ。先週発表された4月の消費者物価指数CPIや生産者物価指数PPIは、そろって予想を大きく上回る水準。週末は4月小売売上高や5月のミシガン消費者マインド指数(速報値)が下振れたことで、米長期金利の上昇が一服したものの(10年国債利回りは1.628%)、先週は一時1.7%台を突破する場面がみられるなど、なお予断を許さない状況だ。市場はFRBが低金利長期化スタンスを堅持するかどうかに不安を持っているため、19日に発表されるFOMC議事録(4月27 28日分)の内容に警戒感が高まろう。
こうしたなか、市場センチメントも不安定な状況が続く可能性がある。恐怖指数と呼ばれるVIXは先週一時25ポイントを上回り、今年3月上旬以来の高水準を記録する場面がみられた。週末こそ18ポイントに低下したが、市場の警戒感が完全に払しょくされたとはいいがたい。いずれにせよ、米長期金利の動向には注目だ。
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