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2021/01/29 08:40

大引け概況(詳報): 反発、個人の投機売買巡る懸念がやや後退 無料記事

 28日のNY株式市場は、前日の急落を受けて押し目買いが入る展開。主要指標のダウ平均が前日比300.19ドル(0.99%)高の30603.36ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指が66.56ポイント(0.50%)高の13337.16ポイントとそろって反発して取引を終えた。ただ、中盤からは上値が重く、引けにかけて上げ幅を縮めている(ダウは一時2.13%高の30951.41ドル、ナスダックは1.78%高の13507.64ポイントまで上昇していた)。
 個人投資家の投機的な動きが制限されたことが投資家心理をやや改善させた。ゲームストップ(@GME/U)やAMCエンターテインメント(@AMC/U)など小型株のショートスクイズ(空売りの踏み上げ)が当局の注目を集めるなか、複数の証券会社がこれら銘柄の取引制限を課している(不自然な急騰は急落にもつながり、投資家保護の観点から問題視されていた)。ただ、アメリカン航空(@AAL/U)が急伸するなどソーシャルメディア主導の買いは他の銘柄で続くもよう。この件について「議会で公聴会が開催される」とも報じられており、今後の動向が注目されている。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて上昇。エネルギーや素材、資本財、金融などバリュー株・景気敏感株の買い戻しが目立った。クレジットカード大手のアメリカン・エキスプレス(@AXP/U)が4.28%高、決済大手のペイパル・ホールディングス(@PYPL/U)が3.41%高、油田サービス大手のシュルンベルジェ(@SLB/U)が3.81%高、航空・防衛大手のレイセオン・テクノロジーズ(@RTX/U)が4.08%高と値を上げている。前日急落した半導体関連銘柄にも買い戻し。メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が4.39%高、半導体大手のインテル(@INTC/U)が4.62%高で引けた。
 ただ、決算発表銘柄の一角は逆行安。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が3.50%安、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が2.62%安、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が3.33%安と値を下げた。総じて業績が上振れたものの(テスラは調整後EPSが下振れ)、プラス材料視されなかった。


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