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2021/03/29 10:28

週間相場見通し:売り買い交錯か 無料記事

 今週のNY市場は、好悪材料が入り混じる中で売り買いが交錯する展開が予想される。
 ポジティブな材料は、米国の長期的な景気見通しが改善しつつあること。バイデン政権が今週31日にも最大4兆米ドルのインフラ投資計画を発表すると伝えられたほか、コロナワクチン接種ペースの大幅な前倒しが明らかにされたことも、アフターコロナを見据えた経済正常化への期待を高める動きだ(これを受けて先週末26日のダウ平均とS&P500指数は、そろって終値ベースの最高値を更新)。
 一方で、外部環境に不透明感が漂っている点はネガティブ。コロナ変異株が流行し始めたドイツやフランスの諸都市で再びロックダウン措置が採られたほか、欧米諸国と中国の対立が激化していることも心理的な重しだ(新疆の人権問題を巡る制裁合戦がさらにエスカレートすれば、景気や企業活動に悪影響を及ぼしかねない)。
 また今週、重要経済指標(3月のISM製造業景況指数や非農業雇用者など)が相次いで発表されることも買い手控え要因になりうる。大きな下振れも売り要因だが、今の地合いでは、内容が良すぎても(インフレ懸念の高まりによって)ナスダック銘柄を中心とする高バリュエーション株の売りを呼ぶ可能性もある。
 さらに、長期金利の動向にも注意が必要。米10年債金利の上昇ペースが鈍化したことでセンチメントがやや改善しているが、それでも先週末は1.67%と3月18日付けた1.75%台に再び接近した。
 なお、今週は週末から3連休(4月2日はグッドフライデー)に入る。これを意識して、後半は慎重姿勢が強まりやすくなろう。


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