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2021/03/30 08:25

大引け概況(詳報): ダウ3日続伸、ナスダックは反落 無料記事

 週明け29日のNY株式市場は、売り買いが交錯する展開。主要指標のダウ平均が前日比98.49ドル(0.30%)高の3万3171.37ドルと3日続伸する半面、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数は79.07ポイント(0.60%)安の1万3059.65ポイントと反落して取引を終えた。小型株が利益確定売りに押され、ラッセル2000は2.83%安と急落している。
 ワクチン普及に伴う経済の早期正常化期待が膨らむ一方、投資会社の清算報道が逆風。「アルケゴス・キャピタル・マネジメントが投資損失から資産の投げ売りを余儀なくされた」と報じられ、市場ではその余波を警戒して慎重なスタンスが優勢となった。投機的な取引がまん延しているというリスクが浮き彫りになるなか、金融セクターが売られ、アルケゴスを顧客としていたクレディスイス(@CS/U)が11.50%安、野村ホールディングス(@NMR/U)が14.07%安と急落している。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち、エネルギーや金融など6業種が下落。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が0.54%安、油田探査大手のシュルンベルジェ(@SLB/U)が2.15%安、金融大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が1.55%安、ウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が3.32%安と値を下げた。
 長期金利が上昇するなか、グロース株も安い。バイサイド特化型アドテク企業のトレードデスク(@TTD/U)が8.73%安、不動産情報サイト大手のジロー・グループ(@ZG/U)が6.97%安、データ特化のクラウドサービス企業であるスノーフレーク(@SNOW/U)が4.90%安と軒並み急落した。半導体関連も売られ、主要銘柄で構成されるSOX指数は1.66%下落している。
 一方、公益や生活必需品、コミュニケーションなど、ディフェンシブセクターは底堅い。再生エネルギー大手のネクステラ・エナジー(@NEE/U)が1.00%高、小売大手のウォルマート(@WMT/U)が1.14%高、消費財大手のプロクター&ギャンブル(@PG/U)が1.56%高、飲料大手のコカ・コーラ・カンパニー(@KO/U)が1.53%高で引けた。資本財も強含み、航空機大手のボーイング(@BA/U)は2.31%上昇。格安航空のサウスウェスト・エアラインズ(@LUV/U)が主力小型機「737MAX」を100機購入することで合意したことが追い風となった。


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