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2020/03/04 15:33

大引け概況(詳報): 急反落、緊急利下げも市場になお警戒感 無料記事

 3日のNY株式市場は、好悪材料が入り混じるなかで乱高下する展開。緊急利下げを受けて主要指標のダウ平均は一時27084.59ドル(1.42%)高まで買われたものの、結局、前日比785.91ドル(2.94%)安の25917.41ドルと急反落で取引を終えた。ナスダック総合指数も大きく売られ、268.08ポイント(3.00%)安の8684.09ポイントで引けている。
 米連邦準備理事会(FRB)が50bpsの緊急利下げ(FFレート:1.50〜1.75%→1.00〜1.25%)を発表したが、市場の反応は一時的にとどまった。中盤以降は景気の先行きを懸念した売りが改めて強まっている。安全資産への資金逃避が続くなか、10年債利回りが一時0.90%と史上初めて1%台を割り込んだほか、市場の不安心理を表すVIX指数が10%高の36台まで急上昇した。
 セクター別では、S&P500全11業種がすべて下落。なかでも前日に買い戻されていたIT・ネット関連が安い。IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が4.79%安、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が5.37%安、IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が3.18%安、検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が3.51%安と急落した。
 マイクロチップ(@MCHP/U)が1〜3月期の売上高見通しを下方修正したことで、半導体銘柄も安い。半導体大手のインテル(@INTC/U)が3.80%安、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が3.81%安、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が5.11%安と値を下げた。
 金融セクターも下落。長期利回りの低下に伴う利ザヤの縮小を嫌気し、銀行大手のバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)とジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)がそれぞれ5.52%、3.75%ずつ売られた。
 航空銘柄やクルーズ船運営など、新型コロナウイルスの感染拡大が逆風になる銘柄も引き続き軟調。航空大手のアメリカン・エアラインズ・グループ(@AAL/U)が5.36%安、クルーズ大手のカーニバル・コーポレーション(@CCL/U)が3.72%安、ホテル大手のマリオット・インターナショナル(@MAR/U)が7.06%安と値を下げた。
 一方、金価格の大幅続伸を追い風に金鉱株は高い。ニューモント(@NEM/U)とバリック ゴールド(@GOLD/U)がそれぞれ6.19%、3.83%ずつ上昇した。


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