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2020/11/10 08:45

大引け概況(詳報): ダウ急反発、ナスダックは反落 無料記事

 週明け9日のNY株式市場は、新型コロナワクチンの早期普及期待で幅広く買われる展開。主要指標のダウ平均が前営業日比834.57ドル(2.95%)高の29157.97ドルと急反発して取引を終えた。寄り付き後に5.68%高の29933.83ドルと3万ドルの大台に迫り、今年3月につけた過去最高値を更新している。一方、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数は、181.45ポイント(1.53%)安の11713.78ポイントと6営業日ぶりに反落して引けた。
 米製薬大手のファイザー(@PFE/U)がこの日、「新型コロナワクチンの臨床試験で9割以上の治験者に抗体反応がみられた」と発表したことが上昇のきっかけ。独バイオNテック(@BNTX/U)と共同開発する同ワクチンについて、ファイザーは今月後半に米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を求める予定だ。市場では「来年に向けて経済活動がコロナ禍前のレベルに戻る」と期待が膨らみつつある。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち7業種が上昇。大型IT銘柄や成長株を売り、バリュー株・景気循環株に資金を移す動きが加速した。原油先物が8%超急伸するなか、エネルギーや資本財などの景気循環セクターに買いが集まり、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ12.66%、11.60%ずつ上昇したほか、航空大手のボーイング(@BA/U)が13.71%上昇している。金融セクターも買われ、銀行大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が13.54%、14.19%ずつ値を上げた。
 コロナ禍で打撃を受けた銘柄群も軒並み急騰。クルーズ大手のカーニバル・コーポレーション(@CCL/U)が39.29%高、ロイヤル・カリビアン・グループ(@RCL/U)が28.79%高、カジノ大手のウィンリゾーツ(@WYNN/U)が27.69%高、オンライン旅行サイト大手のブッキング・ホールディングス(@BKNG/U)が18.75%高と買われている。
 一方、巣ごもり需要で買われていたIT銘柄は安い。Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が5.06%安、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が4.99%安、ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)が8.59%安、ビデオ動画アプリのズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(@ZM/U)が17.37%安、在宅フィットネス企業のペロトン・インタラクティブ(@PTON/U)が20.29%安、ECサイト構築支援サービスを手がけるショッピファイ(@SHOP/U)が13.63%安と急落している。


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