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2020/01/27 10:46

週間相場見通し:軟調な展開か 無料記事

今週のNY株式市場は、新型肺炎の拡大懸念などで弱含む流れになりそうだ。米国で二人目の感染者が見つかったことに加えて、1月の米製造業PMIが下振れたことも逆風。これにより先週末のNYダウは4日続落し、ナスダックも3営業日ぶりに反落するなどさえない展開だ。ただ、主要企業の業績が良好なことに加え、低金利政策の継続観測が強まっていることから、大きく売られることはないと思われる。

中国の新型肺炎は、単に感染の拡大だけではなく、これに伴う景気の下振れが懸念されはじめる状況。湖北省の主要都市に封鎖措置が発動されるなか、国内の広範囲で娯楽施設(映画館やテーマパークなど)が閉鎖され、国内外のパックツアーも全面的に停止された。春節連休も2月2日までに延長されたため(当初は1月30日)、鉱工業や投資など生産活動への影響も避けられない見通しだ。

一方、米国国内の環境は悪くない。中でも、主要企業の決算動向が良好な点は安心材料。特に、半導体大手のテキサスインスツルメンツやインテルなどで業績改善が確認された。今週発表されるアップルやマイクロソフト、アマゾンなどへの期待感も高まる状態だ。

また、景気動向にも今のところ大きな不安要因が見当たらない。1月の製造業PMIこそ下振れたが、同サービス業PMIは上振れている。また、先週明らかになった12月の住宅着工件数や中古住宅販売も予想を上回った。

米国の金融政策も相場の下支えに貢献しよう。今週のFOMCでは、現状の金利水準を維持する方針が確認される見通し。中国の景気不安が更に高まるようだと、市場では「追加利下げ」の待望論が強まる可能性もあると見る。


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