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2019/04/18 08:45

大引け概況(詳報): 小反落、ヘルスケアが安い 無料記事

 17日のNY株式市場は、好悪材料が入り混じるなかでもみ合う展開。主要指標のダウ平均が前日比3.12ドル(0.01%)安の26449.54ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が4.15ポイント(0.05%)安の7996.08ポイントとそろって小反落で取引を終えた。
 中国の経済指標が上振れたこと、米企業の決算が総じて堅調なこと――などが相場を下支えしたものの、主要3指数が昨年秋の最高値圏で推移するなかで足踏み状態が続いた。米中貿易協議についても「5月下旬か6月上旬の合意式典を目指す模様」と楽観的な見通しが報じられているが、「良いニュースの多くは株価に織り込み済み」と市場の反応は限定的だった。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち5業種が下落(6業種が上昇)。なかでも、ヘルスケア銘柄の下げが目立つ。医療費の上昇抑制を目指す政治的圧力や国民皆保険(Medicare for All)法案を懸念する見方が引き続き逆風となり、医療保険大手のユナイテッドヘルス・グループ(@UNH/U)が1.86%安、(医療保険大手エトナを買収した)CVSヘルス(@CVS/U)が2.52%安、アンセム(@ANTM/U)が3.62%安、シグナ・コーポレーション(@CI/U)が3.67%安と続落した。
 製薬や医療機器など他のヘルスケア銘柄も大きく値を下げ、製薬大手のアレクシオン・ファーマシューティカルズ(@ALXN/U)とリジェネロン・ファーマシューティカルズ(@REGN/U)がそれぞれ8.05%、6.72%ずつ売られたほか、医療機器大手のインテューイティブ・サージカル(@ISRG/U)とベクトン・ディッキンソン(@BDX/U)がそれぞれ6.49%、5.90%ずつ下落している。1〜3月期決算が上振れた製薬大手アボット ラボラトリーズ(@ABT/U)も4.58%安で引けるなど、好業績がプラス材料視されなかった。
 一方、ハイテクや生活必需品など一部セクターは堅調。IT端末大手アップル(@AAPL/U)と知財紛争で全面和解した半導体大手のクアルコム(@QCOM/U)が12.25%高と続伸したほか(アップルも1.95%高)、5Gスマホ向け通信半導体の開発から撤退した同業インテル(@INTC/U)もコスト抑制の期待で3.26%上昇している。堅調な決算内容を好感し、飲料大手のペプシコ(@PEP/U)と証券大手のモルガン・スタンレー(@MS/U)もそれぞれ3.76%、2.64%ずつ値を上げた。


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