18日のNY株式市場は、朝安の後に買い戻される展開。主要指標のダウ平均が前日比3.12ドル（0.01％）高の27222.97ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が22.04ポイント（0.27％）高の8207.24ポイントとそろって小反発して取引を終えた。
　NY連銀のウィリアムズ総裁がこの日の講演で「災害の発生を待つより、予防策を講じる方が良い」と述べるなど、成長鈍化に対する予防的な利下げに積極的な発言をしたことが好感された。FedWatchツールでは、今月末のFOMCで少なくとも0.25ポイントの利下げが確実視されているほか、0.50ポイント利下げする可能性も50％近くまで上昇している。
　S&P500全11業種のうち、生活必需品や金融、公益など7業種が上昇。たばこ大手のフィリップ・モリス・インターナショナル(@PM/U)が8.22％高、アルトリア・グループ(@MO/U)が2.18％高、IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が1.14％高、銀行大手のウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が1.35％高と値を上げた。フィリップ・モリスについては、通期利益見通しを引き上げたことが好感されている。
　半導体関連も高い。半導体設備大手のアプライド マテリアルズ(@AMAT/U)とラムリサーチ(@LRCX/U)がそれぞれ4.22％、3.40％ずつ上昇したほか、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が3.00％高、半導体大手のインテル(@INTC/U)が1.11％高で引けた。前日に半導体設備大手ASML(@ASML/U)の業績で回復傾向がみられたことに続き、この日は半導体受託生産で最大手の台湾積体電路製造（TSMC）が設定した7〜9月ガイダンスも上振れ。半導体市況の低迷を巡る過度な懸念が後退した。
　この日発表された主要企業の4〜6月期決算は、好悪入り混じる結果だった。契約者数の下振れでネット動画配信大手ネットフリックス(@NFLX/U)が10.27％安、通年見通しを引き下げた建設・産業機器レンタル大手ユナイテッド レンタルズ(@URI/U)が7.89％安と急落する一方、利益が上振れた鉄道大手のユニオン・パシフィック(@UNP/U)は5.89％高。前日に同業CSX(@CSX/U)の決算で連れ安していたものの、堅調な決算で安心感が広がった。IT大手のアイ ビ− エム(@IBM/U)も業績が上振れ、4.59％高と急伸した。


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