先週末23日のNY株式市場は、押し目買いが優勢な展開。主要指標のダウ平均が前日比227.59ドル（0.67％）高の3万4043.49ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が198.40ポイント（1.44％）高の1万4016.81ポイントとそろって反発して取引を終えた。
　前日に「バイデン大統領が富裕層向けキャピタルゲイン税率の引き上げを提案する」と報じられたことで売られたものの、この日は投資家心理が改善傾向。ブローカー各社が「与野党の交渉で引き上げ幅が縮小する可能性が高いこと」、「課税対象の株式が全体に占める割合が限定的であること」――などを主張するなか、増税懸念がやや和らいでいる。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が上昇。なかでも大型ハイテク株の値上がりが目立つ。IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が1.80％高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が1.55％高、ネット検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が2.10％高と軒並み上昇した。このほか、カメラアプリ大手のスナップ(@SNAP/U)が7.45％高、SNS大手のツイッター(@TWTR/U)が4.21％高、画像検索・共有アプリのピンタレスト(@PINS/U)が4.17％高と急伸。スナップの好決算を受け、デジタル広告銘柄に対する楽観的な見方が広がった格好だ。
　景気正常化を見越し、金融や素材などのセクターも高い。金融大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)とバンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が1.91％、2.14％ずつ上昇したほか、鉄鋼大手のUSスチール(@X/U)が6.47％高、鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が5.18％高と値を上げている。
　ただ、決算発表銘柄の一部は逆行安。第2四半期ガイダンスの下振れで半導体大手インテル(@INTC/U)が5.32％安、第1四半期・売上高の下振れでクレジットカード大手アメリカン・エキスプレス(@AXP/U)が1.92％安で引けた。


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