2022/07/14 09:43
FRBは7月FOMCで1%利上げを検討か=WSJ
6月の消費者物価指数(CPI)が上振れたため、市場では「米金融当局が利上げペースを一段と加速し、7月連邦公開市場委員会(FOMC)で1%の利上げを検討する」との観測が浮上している。13日付ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、米連邦準備理事会(FRB)関係者3名は1.00%の利上げ幅を支持するか言明しなかったものの、それを除外もしなかったもよう。アトランタ連銀のボスティック総裁が「全てが選択肢だ」とコメントしたほか、クリーブランド連銀のメスター総裁は「今日、決定を下す必要はない」と述べたという。
先月(6月)の会合では、それまで数週間にわたって示していた「0.50%利上げが適切」との従来方針を直前で転換し、0.75%の利上げを賛成多数で決めたばかり(FFレート:1.50〜1.75%)。7月26〜27日の会合の利上げ幅に関しては、パウエルFRB議長が「0.50%か0.75%の利上げが適切」と述べるなか、市場で「0.75%」が既定路線となっていたものの、ここにきてその見方が揺らいでいる。
CMEグループの「Fed Watchツール」では、7月会合で1.00%の利上げ(FFレート:2.50〜2.75%)が行われる可能性が6月CPI発表後に8割近くへ急上昇した(発表前は約12%)。9月21〜22日の会合については「0.75%(FFレート:3.25〜3.50%)」の利上げ観測が強まっている。ただ、ターミナルレート(利上げの最終到達点)に関しては「3.50〜3.75%」前後の見方が多く、6月CPI発表前の「3.25〜3.50%」からやや高くなっているものの、「年内に利上げ打ち止めで、来年に利下げに転じる」との見解が依然として優勢だ。
13日に発表された6月CPIは前年同月比で9.1%上昇し、市場予想(↑約8.8%)を上回った。約40年ぶりの高水準をつけている。(変動の大きい)食品とエネルギーを除いたコアCPIは5.9%上昇し、こちらも市場予想(↑約5.7%)を上回った。
この発表を受け、債券利回りは長短まちまち。政策金利動向に敏感な2年債利回りが3.15%(↑0.10ポイント)へ上昇する一方、長期金利を代表する10年債利回りが2.93%(↓0.04ポイント)に急低下した(一時3.07%まで上昇)。景気後退の予兆とされる「逆イールド」がさらに進んでいる。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
先月(6月)の会合では、それまで数週間にわたって示していた「0.50%利上げが適切」との従来方針を直前で転換し、0.75%の利上げを賛成多数で決めたばかり(FFレート:1.50〜1.75%)。7月26〜27日の会合の利上げ幅に関しては、パウエルFRB議長が「0.50%か0.75%の利上げが適切」と述べるなか、市場で「0.75%」が既定路線となっていたものの、ここにきてその見方が揺らいでいる。
CMEグループの「Fed Watchツール」では、7月会合で1.00%の利上げ(FFレート:2.50〜2.75%)が行われる可能性が6月CPI発表後に8割近くへ急上昇した(発表前は約12%)。9月21〜22日の会合については「0.75%(FFレート:3.25〜3.50%)」の利上げ観測が強まっている。ただ、ターミナルレート(利上げの最終到達点)に関しては「3.50〜3.75%」前後の見方が多く、6月CPI発表前の「3.25〜3.50%」からやや高くなっているものの、「年内に利上げ打ち止めで、来年に利下げに転じる」との見解が依然として優勢だ。
13日に発表された6月CPIは前年同月比で9.1%上昇し、市場予想(↑約8.8%)を上回った。約40年ぶりの高水準をつけている。(変動の大きい)食品とエネルギーを除いたコアCPIは5.9%上昇し、こちらも市場予想(↑約5.7%)を上回った。
この発表を受け、債券利回りは長短まちまち。政策金利動向に敏感な2年債利回りが3.15%(↑0.10ポイント)へ上昇する一方、長期金利を代表する10年債利回りが2.93%(↓0.04ポイント)に急低下した(一時3.07%まで上昇)。景気後退の予兆とされる「逆イールド」がさらに進んでいる。
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