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2020/04/30 08:37

大引け概況(詳報): 急反発、新型コロナ薬への期待などで 無料記事

 29日のNY株式市場は、新型コロナウイルスに関する過度な懸念が薄らぐなかで買われる展開。主要指標のダウ平均が前日比532.31ドル(2.21%)高の24633.86ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が306.98ポイント(3.57%)高の8914.71ポイントとそろって急反発で取引を終えた。
 ギリアド・サイエンシズ(@GILD/U)が開発する新型コロナウイルス治療薬候補「レムデシビル」について、治験で前向きなデータを得られたと発表されたことが刺激材料となった。市場では米経済活動再開への期待が膨らみ、第1四半期の米GDP成長率が年率マイナス4.8%(市場予想:約マイナス4.0%)に落ち込んだことがマイナス材料視されていない。主要企業の決算内容が総じて想定を上回っていることも安心材料だ。
 金融緩和長期化への期待も継続。米連邦準備理事会(FRB)はこの日の連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通り政策金利を「0.00〜0.25%」で据え置いた。また、雇用の最大化と物価の安定化に向け、あらゆる手段を活用する意向を改めて示している。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち、ディフェンシブな生活必需品、公益を除く9業種が軒並み上昇した。なかでも大型ハイテク株の買い戻しが目立つ。検索大手のアルファベット(@GOOGL/U)が8.89%急伸したほか、SNS大手のフェイスブック(@FB/U)が6.17%高、IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が4.49%高、IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が3.29%高と値を上げている。アルファベットの第1四半期決算で売上高が上振れたことが好感された。
 エネルギーも高い。原油先物の6月限が22%上昇するなか、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)とシェブロン(@CVX/U)がそれぞれ5.54%、5.24%ずつ買われた。油田サービスのシュルンベルジェ(@SLB/U)とハリバートン(@HAL/U)もそれぞれ12.69%、15.76%ずつ急伸している。


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