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2020/06/11 08:47

大引け概況(詳報): ダウ続落、ナスダックは連日の最高値 無料記事

 10日のNY株式市場は、金融政策の動向をにらみながら売り買いが交錯する展開。主要指標のダウ平均が前日比282.31ドル(1.04%)安の26989.99ドルと続落する半面、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数は66.59ポイント(0.67%)高の10020.35ポイントと4日続伸して取引を終えた。ナスダックは連日で最高値を更新し、終値ベースで初めて1万ポイントの大台を記録した格好だ。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場予想通り政策金利が「0.00〜0.25%」に据え置かれ、2022年までゼロ近辺に維持される方針が示された。これによりダウ平均が一時プラス圏に浮上する場面もみられたが(ナスダックは上げ幅を拡大)、引けにかけて利益確定売りに押されている。パウエルFRB議長は記者会見で、経済支援へのコミットを繰り返す半面、「労働市場の回復に時間がかかる」という認識を示したため、「V字回復」期待がやや後退している。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち、情報技術を除く10業種が軒並み下落。銀行セクターやエネルギーや資本財などの景気循環セクターで下げが目立った。個別では、銀行大手のウェルズ・ファーゴ(@WFC/U)が8.95%安、地銀大手のU.S. バンコープ(@USB/U)が6.60%安、石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が5.36%安、航空機大手のボーイング(@BA/U)が6.15%安と急落している。
 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)で打撃を受けた銘柄群も安い。クルーズ大手のカーニバル・コーポレーション(@CCL/U)が10.63%安、ロイヤル・カリビアン・クルーズ(@RCL/U)が9.04%安、航空大手のアメリカン・エアラインズ・グループ(@AAL/U)が8.25%安、デルタ・エアラインズ(@DAL/U)が7.40%安と売られた。アパレル・小売関連も値を下げ、百貨店大手のメイシーズ(@M/U)とアパレル大手のギャップ(@GPS/U)がそれぞれ10.48%、11.55%ずつ下落している。
 一方、大型IT銘柄の一角は逆行高。IT大手のマイクロソフト(@MSFT/U)が3.71%高、IT端末大手のアップル(@AAPL/U)が2.57%高、Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.79%高とそろって続伸し、連日で最高値を切り上げた。


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