今週のNY株式市場は、金利上昇や景気悪化の不安で弱含む展開か。
　市場では、利上げの長期化懸念が燻る状態。12月のFOMCで利上げ幅が0.5％に縮小され、最終利上げ目標が5.1％に引き上げられたのは想定内といえるが、パウエル議長の声明文に変化がなかったことで、FF金利の継続的な上昇が改めて意識される流れだ。
　重要経済指標が下振れる中、米景気の悪化も警戒され始めている。11月の小売売上高が前月比0.6％減に低迷したほか（予想は0.2％減）、11月の鉱工業生産や12月のNY連銀製造業景気指数、フィラデルフィア連銀景況指数なども軒並み予想より悪い内容だった。
　ただ、米長期債の利回りが3.5％前後で落ち着いていることはポジティブ。ハイテクなど高バリュエーション銘柄にとって安心材料になる。
　なお今週は、11月の個人消費支出（PCE）価格指数などが発表されるほか、フェデックスやナイキ、マイクロンなど有力企業の決算発表も相次ぐ。結果次第では、相場を乱高下させる要因になり得よう。


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