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2020/01/22 08:46

大引け概況(詳報): 反落、新型肺炎の感染拡大に警戒感 無料記事

 3連休明け21日のNY株式市場は、新型肺炎の感染拡大報道をきっかけに利食い売りに押される展開。主要指標のダウ平均が前日比152.06ドル(0.52%)安の29196.04ドル、ナスダック総合指数が18.14ポイント(0.19%)安の9370.81ポイントとそろって反落して取引を終えた(ダウが6営業日ぶり、ナスダックが4営業日ぶりの反落)。先週末までに連日で最高値を切り上げるなど、短期的な高値警戒感もくすぶっていた。
 中国武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎が中国各地、海外の一部に広がるなか、アジア、欧州の各市場が軟調に推移した流れを継いだ。昼頃までにいったんはほぼ値を戻すなど、大流行を懸念する見方は現時点で多くないが、(中国の春節連休直前ということもあり)旅行や買い物など外出を控える動きが世界の消費・景気に打撃を与えることが警戒されている。
 旅行関連銘柄では、カジノ大手のウィンリゾーツ(@WYNN/U)が6.14%安、ラスベガス・サンズ(@LVS/U)が5.40%安、航空大手のアメリカン・エアラインズ・グループ(@AAL/U)が4.23%安、クルーズ大手のロイヤル・カリビアン・クルーズ(@RCL/U)が3.98%安、ホテル大手のマリオット・インターナショナル(@MAR/U)が3.92%安と急落した。消費関連では、百貨店大手のメイシーズ(@M/U)が3.30%安、化粧品大手のエスティ・ローダー(@EL/U)が0.98%安と値を下げている。
 新型肺炎で中国景気の先行きが警戒されるなか、エネルギーや資本財、素材など景気循環銘柄も下落。鉄鋼大手のUSスチール(@X/U)が5.24%安、鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が4.66%安、油田探査大手のシュルンベルジェ(@SLB/U)が3.70%安、航空機大手のボーイング(@BA/U)が3.33%安と売られた。ボーイングに関しては、2度の墜落事故を起こした主力機「737MAX」について、米当局が年央まで運航再開を承認しない方針を示すなど、運航停止が長引きそうなことが悪材料だ。
 一方、決算発表シーズンの本格化を控えるなか、ハイテク・ネット関連を中心に一部銘柄は逆行高。配車大手のウーバー・テクノロジーズ(@UBER/U)が7.03%高、Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.46%高、顧客管理ソフト大手のセールスフォース・ドットコム(@CRM/U)が1.67%高、半導体大手のインテル(@INTC/U)が1.59%高、メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(@MU/U)が2.27%高と値を上げた。


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