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2020/09/07 11:10

◇週間相場見通し:神経質な値動きか 無料記事

 今週のNY株式市場は、投資家心理が冷え込む中で上値の重い展開となりそうだ(本日はレーバー・デーで休場)。金融緩和の長期化シナリオで急騰を続けてきたNY市場は先週、相場をけん引してきたハイテク株が一転して急落。投資家の不安心理を表すVIXも、30を超える水準で終了した(20以上が不安状態)。ナスダックは先週末(4日)も、一時5%程度まで下げる場面がみられた(引けは1.27%安)。また、アフター・マーケットでテスラが6.5%も下落している点も懸念材料だ(S&P500指数に採用されなかったことを嫌気)。
 米国の景気見通しはそれほど悪くないが、特にポジティブ材料視されていない。先週発表された週間の新規失業保険申請件数が予想より良かったほか、8月のISM製造業景況指数も予想を上回った。また、注目された8月の雇用統計も良い結果だ(失業率が改善したほか、新規就業者数もほぼ予想通りで着地)。ただ、マーケット的には逆にその分、政策期待が後退する格好となっている。
 外部環境もやや厳しい。中でも、米中関係の悪化は引き続き懸念材料だ。先週末には新たに「米当局が半導体ファウンドリー中国大手SMICのブラック・リスト入りを検討中」と伝えられている。一方、今週予定される欧州中央銀行(ECB)理事会で、金融緩和の強化観測が浮上している点はプラス。欧州の経済指標が軒並み下振れていることが背景にあり、実現すれば世界的な長期金融緩和期待が再び強まる可能性もあろう。


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