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2020/12/15 08:31

大引け概況(詳報): ダウ反落、ナスダックは反発 無料記事

 週明け14日のNY株式市場は、バリュー株からグロース株に再び資金移動する展開。主要指標のダウ平均が前日比184.82ドル(0.62%)安の29861.55ドルと反落する一方、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数は62.17ポイント(0.50%)高の12440.04ポイントと反発して取引を終えた。
 すでに広く予想されていたため、新型コロナワクチンの導入ニュースは織り込み済みのもよう。製薬大手のファイザー(@PFE/U)と独ビオンテック(@BNTX/U)が共同開発したワクチン「BNT162b2」について、米食品医薬品局(FDA)が先週末に緊急使用許可を付与したものの、プラス材料視されなかった(両銘柄はそれぞれ4.64%安、14.95%安)。コロナ禍の再拡大を受け、NY市のデブラシオ市長が「ロックダウン(都市封鎖)を再導入する可能性がある」と発言したことがマイナス材料視され、景気敏感株・バリュー株を中心に利益確定売りに押されている。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち9業種が下落。なかでもエネルギーや素材、資本財、金融などが安い。石油大手のエクソンモービル(@XOM/U)が3.61%安、シェブロン(@CVX/U)が3.26%安、油田サービスのハリバートン(@HAL/U)が4.39%安、鉄鋼大手のUSスチール(@X/U)が5.73%安、鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が3.29%安、重電大手のゼネラル・エレクトリック(@GE/U)が2.96%安と値を下げた。コロナ禍が逆風になる銘柄も売られ、百貨店大手のメイシーズ(@M/U)が6.77%安、クルーズ大手のロイヤル・カリビアン・グループ(@RCL/U)が3.14%安と続落している。
 このところ上げが目立っていたIPO銘柄に対する利食い売りも目立つ。先週上場した出前注文サービス最大手のドアダッシュ(@DASH/U)が8.57%安、民泊仲介サイト最大手のエアビーアンドビー(@ABNB/U)が6.64%安、AIソフトウエアのシースリーエーアイ(C3.ai、@AI/U)が14.40%安と急落した。今年上場したスノーフレーク(@SNOW/U)やユニティ・ソフトウェア(@U/U)もそれぞれ7.01%、3.79%ずつ下落している。
 一方、大型IT銘柄やグロース銘柄の一角は上昇。Eコマース大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.30%高、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が4.89%高、ネット動画配信大手のネットフリックス(@NFLX/U)が3.82%高、電子決済サービス大手のペイパル・ホールディングス(@PYPL/U)が3.14%高で引けた。


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