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2020/01/06 08:26

大引け概況(詳報): 反落、中東情勢の緊迫化を嫌気 無料記事

 先週末3日のNY株式市場は、地政学リスクの高まりで利食い売りに押される展開。主要指標のダウ平均が前日比233.92ドル(0.81%)安の28634.88ドル、ハイテク銘柄を中心に構成されるナスダック総合指数が71.42ポイント(0.79%)安の9020.77ポイントとそろって反落して取引を終えた。
 前日に過去最高値を切り上げていたものの、中東情勢の緊迫化で投資家心理がやや後退した格好。米軍が空爆により、イラン革命防衛隊の精鋭、「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害したことが嫌気されている。トランプ大統領は「戦争を始めるために行動したわけではない」と戦争を望まない考えを示したものの、イラン側による対米報復が警戒された。
 国内経済指標の悪化もマイナス材料。この日発表された12月の米ISM製造業指数は47.2に低下し、市場予想(約49)を下回った。製造業景況判断の境目となる50を5カ月連続で下回り、2009年6月以来の低水準をつけている。
 S&P500全11業種のうち、REITと公益を除く9業種が下落。素材や金融、ハイテクなどのセクターを中心に幅広い銘柄が値下がりした。鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が3.03%安、肥料大手のモザイク(@MOS/U)が3.13%安、銀行大手のジェイピー・モルガン・チェース(@JPM/U)が1.95%安、バンク・オブ・アメリカ(@BAC/U)が2.08%、半導体大手のブロードコム(@AVGO/U)が2.54%安と売られている。
 中東情勢の悪化に伴う原油先物の続伸を受け、航空銘柄の下げも目立つ。アメリカン・エアラインズ・グループ(@AAL/U)とデルタ・エア・ラインズ(@DAL/U)がそれぞれ4.95%、1.66%ずつ値を下げた。
 一方、軍需関連は逆行高。軍用航空機大手のロッキード・マーチン(@LMT/U)が3.60%高、ノースロップ・グラマン(@NOC/U)が5.43%高と買われた。


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