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2022/11/30 08:50

米国株大引け概況(詳報): 高安まちまち、パウエル議長講演前で様子見 無料記事

 29日のNY株式市場は、パウエル議長講演を控えてやや様子見ムードの展開。主要指標のダウ平均が前日比3.07ドル(0.01%)高の3万3852.53ドルと強含む一方、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数は65.72ポイント(0.59%)安の1万983.78ポイントと3日続落で取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も小幅に3日続落し、6.31ポイント(0.16%)安の3957.63ポイントで終了。一方、小型株で構成されるラッセル2000指数は5.59ポイント(0.31%)高の1836.55ポイントと反発した。
 引き続き、30日のパウエルFRB議長の演説や今週発表される主要統計(10月個人消費支出、11月ISM製造業景況観指数、11月雇用統計など)を控え、買い向かう動きが限定的だった。中国の「ゼロコロナ政策」を巡る社会不安に対する見方はまちまち。「ゼロコロナ政策」の修正期待で香港ハンセン指数が5%超の急騰を記録したものの、中国経済を巡る懸念も残り、投資家心理が改善する動きはあまり波及しなかった。債券市場は売られ、10年債利回りが3.74%(↑0.06ポイント)に上昇した。
 セクター別では、S&P500全11業種のうち6業種が下落。大型ハイテク株が含まれる情報技術、一般消費財、コミュニケーションのほか、ディフェンシブな公益、生活必需品などが弱含んだ。減産懸念でアップル(@AAPL/U)が2.11%安と3日続落したほか、GPU大手のエヌビディア(@NVDA/U)が1.19%安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が1.63%安、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が1.14%安と値を下げている。
 一方、景気敏感なエネルギーや資本財、素材など5業種は上昇。石油大手のシェブロン(@CVX/U)が1.50%高、油田サービスのハリバートン(@HAL/U)が3.57%高、鉱山開発大手のフリーポートマクモラン(@FCX/U)が3.57%高、物流大手のユナイテッド・パーセル・サービス (@UPS/U)が2.77%高と買われた。このほか、消費・アパレル銘柄の一角にも買いが入り、アパレル大手のカプリ・ホールディングス(@CPRI/U)が3.24%高、クルーズ大手のカーニバル・コーポレーション(@CCL/U)が4.61%高と値を上げている。


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