17日のNY株式市場は、半導体銘柄や大型ハイテク株への売りが膨らむ展開。主要指標のダウ平均が前日比243.60ドル（0.59％）高の4万1198.08ドルと6日続伸する一方（連日で最高値を更新）、ハイテク株を中心に構成されるナスダック総合指数が512.42ポイント（2.77％）安の1万7996.92ポイントと急反落で取引を終えた。機関投資家がベンチマークとするS&P500指数も、78.93ポイント（1.39％）安の5588.27ポイントと反落している。前日急伸した小型株を代表するラッセル2000指数も、24.01ポイント（1.06％）安の2239.67ポイントと反落して引けた。
　この日はテック銘柄からの資金流出が加速。「半導体装置大手などの企業が中国に最先端技術へのアクセスを提供し続けた場合、対中輸出規制をさらに強化することをバイデン政権は検討している」との観測報道がその流れに拍車をかけた。また、欧州時間に決算を発表した蘭半導体装置大手のASMLホールディング(@ASML/U)がガイダンスの物足りなさで急落したことも投資家心理に悪影響を及ぼしている。
　セクター別では、S&P500全11業種のうち5業種が下落。なかでも情報技術（↓3％超）、コミュニケーション（↓2％超）、一般消費財（↓1％超）の下げが目立った。前述した材料で半導体銘柄の下げが特に目立ち、エヌビディア(@NVDA/U)が6.62％安、ブロードコム(@AVGO/U)が7.91％安、アドバンスト・マイクロ・デバイス(@AMD/U)が10.21％安、アプライド・マテリアルズ(@AMAT/U)が10.48％安と急落している（SOX指数は6.81％安）。これまで相場をけん引してきた大型ハイテク株も売られ、IT機器大手のアップル(@AAPL/U)が2.53％安、SNS大手のメタ・プラットフォームズ(@META/U)が5.68％安、EC大手のアマゾン・ドット・コム(@AMZN/U)が2.64％安、電気自動車大手のテスラ(@TSLA/U)が3.14％安と値を下げた。
　一方、生活必需品やエネルギー、金融など6業種は上昇。決算の上振れでヘルスケア大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(@JNJ/U)が3.69％高、決算発表後の格上げで医療保険大手のユナイテッドヘルス(@UNH/U)が4.45％高と買われたほか、石油大手のシェブロン(@CVX/U)が2.19％高、金融大手のJPモルガン・チェース(@JPM/U)が1.52％高と値を上げている。


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